2012年3月31日土曜日

オオイヌノフグリ写真で現像実験 -2012/03/30片平

OLYMPUS E-5OLYMPUS OM ZUIKO AUTO-S 50mm F1.8 (reverse)
OLYMPUS OM EXTENSION TUBE 14mm

例年に比べて寒い日の多かった今年の冬ですが、
ようやくこのところ暖かい日もぼちぼち・・・。

ずいぶん前から、寒くても咲き始めていたオオイヌノフグリ。
このごろは、タネツケバナやヒメオドリコソウなども周囲に咲き始めて、いよいよ春が近づいてきた感が強まってきました。

3月30日のこの日、薄曇りではありましたがそれほど暗くもなくちょうどよい光の加減で、比較的撮影しやすい光のコンディションでした。
しかし、この季節特有の強い風が吹いておりました。

絞り込んでシャッター速度が稼げないときは、かなりの高確率で被写体ブレを起こしてしまいボツに。

この記事では、この日撮ったオオイヌノフグリの写真で、現像処理の違いによって作品の印象にどのような違いが出るか、少し試してみた結果を載せてみようと思います。

・・・というのは、これからご披露する写真たち、14mmのエクステンションチューブにOMレンズを逆付けして撮ったものですが、絞りを変えながら撮っていた積もりが、ぜんぶ絞り開放条件になってしまっていたので、同じアングルの同じような写真が何枚もあったために、現像時にいろいろ試してみたから。
なぜ絞り込んだ積もりだったのにすべて開放になってしまったのか。
この日持ち出したのは、E-5ボディにOM 50mm F1.8レンズ、そして14mmエクステンションチューブ1個。なので、ボディに14mmチューブ、そしてその上にレンズを逆付けすれば、レンズのおしりが丸出し状態になります。

この状態で絞りを有効にするためには、レンズについている絞り込みボタンを押し込む必要があります。要するに、それを忘れて絞りリングで設定しただけで絞り込まれているつもりになっていた・・・という単純ミスなのです。

ボディに直接逆付けするときは、行き場のないエクステンションチューブはそのままフード代わりにレンズのおしりに取り付けることが多いです。
こうすれば、絞り込みボタンを押すことなく、常に設定した絞りに絞り込まれます。

そのつもりで、絞り設定を変えながら複数枚シャッターを切ったのですが、残念ながら全部開放F1.8になっていた・・・ということです。

最初はこちらから。


E-5, P3301424_original

花を上から見下ろし、めしべの先にピントを合わせたものです。
現像時に、このときの薄曇りの状態を考えて色温度を6000Kにしました。

これだけでもいいのですが、ちょっと春らしくソフトなムードにしようと、明るさをアップしつつッコントラストを下げてみたのがこちら。

E-5, P3301424_soft-tone

少しは明るくなったでしょうか。
ついでに、めしべの先をより強調してみようと、コントラストを逆に上げてみたのがこちらです。

E-5, P3301424_hard-tone

ちょっと濃厚な感じになり、うっそうとした森の中で撮った野草のような雰囲気になりました。
RICOH XR RIKENON 50mm F2レンズで撮ったときの雰囲気に似ているようにも思いますが、それよりはややソフトな印象です。
RIKENONレンズで絞りを開けてクローズアップ撮影すると、かなりこってりと濃厚な色合いになります。
同じ50mmレンズでもかなり違ってきますね。
しかし、このOMレンズで撮った、比較的ソフトな画像を高コントラストに調整するのは、RIKENONレンズで撮った濃い色合いの重みのある画像をソフトにするよりは容易かもしれません。

別のアングルから撮った別の花も検討してみます。
まず現像時に(色温度以外は)手を加えなかったものがこちらです。

E-5, P3301430_original

このアングルでは、めしべの先と向こう側のおしべにピントがきています。
でも花の中心が白っぽいために、めしべの先があまり目立っていないように見えます。そこで、コントラストを上げてみました。

E-5, P3301430_high-tone

めしべはくっきりさせることができましたが、花びらの青が強調されすぎて、かえって目立たなくなってしまったかもしれません。

花の中心部を拡大して見てみます。

original
high-tone

確かに、コントラストを上げることによって、めしべの先と軸がはっきりしました。
でも、おしべのほうは少しディテールがつぶれてしまったかもしれません。

作品としてはどちらがよいでしょう?

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